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ドット絵の悪夢が突如“実写”で襲いかかる!『FAITH』開発者×ホラー映画監督が手がける『Tenebris Somnia』試遊レポ&インタビュー【BitSummit PUNCH】

ドット絵と実写が切り替わるたびに、狂気の世界へ足を踏み入れていく……。

連載・特集 イベントレポート
ドット絵の悪夢が突如“実写”で襲いかかる!『FAITH』開発者×ホラー映画監督が手がける『Tenebris Somnia』試遊レポ&インタビュー【BitSummit PUNCH】
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2026年5月22日から3日間にかけて京都・みやこめっせで開催された日本最大級のインディーゲームの祭典「BitSummit PUNCH」。数多くの出展作品から気になったものをピックアップしてご紹介!

本記事では、2Dドットと実写映像を融合させた新作サバイバルホラー『Tenebris Somnia』の試遊レポと開発者インタビューをお届けします。

懐かしさと生々しさが織りなす悪夢の境界線

『Tenebris Somnia』は、『FAITH: The Unholy Trinity(以��、『FAITH』)』を手がけたMason Smith氏とゲームクリエイターでありホラー映画監督のAndrés Borghi氏が共同で制作されています。

本作をプレイしてまず引き込まれるのは、8ビットや16ビット時代を思わせる懐かしい2Dドット絵のグラフィックです。『バイオハザード』や『サイレントヒル』といった名作サバイバルホラーのDNAを色濃く感じさせ、、不気味なロケーションの探索や謎解き、限られたリソースの中で異形のクリーチャーと対峙する緊張感が、絶妙なバランスで描かれています。

主人公はジュリアという若い女性。彼女は毎晩、元彼がモンスターに殺されるという不気味な悪夢にうなされており、彼の安否を確かめるために会いに行きます。凄惨な状態の部屋を調べると、赤い蝋で固められて開かない怪しい扉を発見します。アイテムを組み合わせることで開けることができましたが、中に入ると明らかに彼に何か起こった形跡が…。こうした探索やちょっとした謎解きが往年のホラーゲームを彷彿とさせます。

部屋を出ると先ほどまでの景色とは一気に変わり、得体の知れない世界へ足を踏み入れてしまったことを嫌でも思い知らされます。そこから彼女は悪夢のような世界へと迷い込み、生き残りをかけた戦いに身を投じることになります。

本作の真の恐ろしさはストーリーが核心に迫る瞬間に訪れます。彼の家から出ようとしたその時、画面はドット絵から突如としてリアルな「実写映像」へと変貌を遂げるのです。アルゼンチンの映画受賞歴を持つプロのクリエイター陣が手掛けたというカットシーンは、本物の俳優と特殊効果によって圧倒的な生々しさを放ちます。さっきまでドット絵で見ていた悪夢のような光景が、現実の出来事として眼前に突きつけられるかのような演出には、思わず息を呑むほどの衝撃を受けました。

カットシーンが終わると即座にドット絵に切り替わり、今さっき見た化け物との戦闘が始まります。ドット絵になってもその恐ろしさは建材で、「物理攻撃は効くのだろうか」などと考える間もなく、拾ったレンチだけで対峙しなけ��ばなりません。攻撃を避けて、構えて、殴る、避けて、構えて、殴る……。激闘の末に倒すことができ、恐ろしい部屋から脱出しました。

エレベーターに乗ると再びシーンが切り替わり、謎の女性が突如として登場。敵か味方かも分らぬまま、ライターを手渡し消えてしまいます。彼女はいったい何者なのか、これからジュリアの身降りかかる恐怖を予感させます。

エレベーターを出るといきなり敵が!再びレンチで応戦しましたが、健闘もむなしく倒されてしまいました…。

単なる悪夢なのか、それとも現実なのか。その境界線が曖昧になっていく恐怖を独自のシステムで見事に表現しています。レトロゲームへのリスペクトを捧げつつも、実写という強烈なスパイスでプレイヤーの心に深い爪痕を残す本作。ホラーゲームファンはもちろん、一味違うスリルを味わいたい方は、ぜひこの狂気に満ちた世界へと足を踏み入れてみてください。

恐怖を感じてくれた時が一番ワクワクします

ここからは、開発者のMason Smith氏へのインタビューをお届けします。

ーーまずはご自身と開発チームのご紹介をお願いします。

Mason Smith氏(以下、Mason氏):インターネット上ではAirdorfという名前で活動しています。ここ数年間はホラーゲームを制作しており、今回の『Tenebris Somnia』ではエグゼクティブ・プロデューサーを務めています。

そして、ディレクターであるAndrés Borghi氏はアルゼンチン出身の短編映画監督なのですが、彼のもとにはSaibot Studiosというスタジオで働くアーティスト、サウンドデザイナー、プログラマーなど約6名のチームがいます。

ーー『FAITH: The Unholy Trinity』では独特なドット絵の表現が印象的でしたが、今作で実写を組み合わせようと思ったきっかけは何ですか?

Mason氏:実はこのゲームのアイデア自体は、ディレクターのAndrés氏から出たものなんです。Andrés氏が『FAITH』のプレイ配信をしているときに、このゲームの着想を得たんですよ。彼は私のゲームをプレイしながら「自分は映画監督なのだから、実写のカットシーンを組み合わせた独自のピクセルホラーゲームを作れるのではないか」と思いついたそうです。

私の作った『FAITH』というゲームがまた新たな素晴らしいホラーゲームにインスピレーションを与えることができたという事実をとても光栄に、そして嬉しく思っています。

ーー今作ではどういったテーマを描いていますか?

Mason氏:Andrés氏はいつも、実写のカットシーンに興味を持ってゲームを始めてもらい、最終的にはストーリーの面白さで引き込みたいと言っています。

本作は「恋愛関係にあるパートナーが、同時にクリエイティブな活動のパートナーでも��る場合に生じる、時に有害な結末」を深く掘り下げています。私たちは、映画やアートといった自分たちの情熱(創造性)を追い求めるためにお互いを有害な形でエネルギーを消耗し合ってしまうことがあります。本作はそうした側面を描いているのです。

愛と創造性、そして「共同での創作が持つ有害な側面」や「暗い野心を抱いた人間が目的を達成するために何をしてしまうのか」といった、非常に奥深いテーマが込められている作品だと思います。

ーー実際にプレイした方のリアクションはいかがでしたか?

Mason氏:ホラー制作者としては、プレイヤーが恐怖を感じてくれたときが一番ワクワクする瞬間です。今回デモをプレイしている皆さんを見ていると、このゲームには何か特別なものが宿っていると確信できました。

というのも、最初のモンスターが登場する最初のカットシーンで、モンスターがこちらに向かって突進してくるときの皆さんの反応を見ていると、心から本気で怖がってくれているのが伝わってくるんです。それを見たときは、まさに「ミッション完了!」という気分になりますね。

本作はレトロスタイルのゲームでありながら、次の瞬間には本物の俳優陣やデジタルVFXなどを駆使した非常にハイクオリティな実写カットシーンが飛び出し、恐怖を緻密かつ鮮明に強調して驚かせてくる。この演出がプレイヤーに与える影響は本当に特別なものだと感じています。

ーー最後にメッセージをお願いします。

Mason氏:皆さんにこのゲームを存分に楽しみ、そして隅々まで探索して���ただけることを願っています。私はプロデューサーとして毎週のようにゲームの新しい映像をチェックしているのですが、物語の終盤に向けて展開は一気に狂気へと加速していきます。本作では、『バイオハザード』や『サイレントヒル』を彷彿とさせる、非常に恐ろしいボスや不気味なモンスターたちとの戦いが待ち受けています。

もしすでにデモ版をプレイしていただいたなら、製品版ではそれ以上の恐怖と緊張感が味わえるはずです。本作がレトロ・サバイバルホラーの傑作となることを願っていますので、ぜひ最後までプレイして、すべてのエンディングを見届けてみてください。

ーーありがとうございました!


『Tenebris Somnia』はPC(Steam)/PS5/スイッチ向けに2026年発売予定。現在体験版も配信中です。一度踏み入れたら抜け出せない、極上の恐怖を体験してみてはいかがでしょうか。


ライター:ほろすけ,編集:みお


ライター/メトロイドヴァニアは心の鍛錬 ほろすけ

気づいたらインディーゲームの世界にのめり込んでいた生粋のインディーゲーマーでありぼっちプレイヤー。たまに配信もやる。 TGS2025でブーススタッフを経験。好きなジャンルは2Dアクション(メトロイドヴァニア)、謎解き、パズルなど。「ウィッシュリストに入れるのはタダ」をモットーに軽率に入れているが、順調に積みゲーを増やしている。

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編集/Game*Spark共同編集長 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。人生ベストは『街 ~運命の交差点~』。2025年ベストは『Earthion』。 2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。2026年1月に共同編集長になりました。

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